ロードランナー(Lode Runner)は米国生まれの固定画面型のアクションゲームです。
迷宮のようなステージ内で「ランナー」を操作して、「敵」をかわしつつ全ての金塊を取って脱出することが目的です。このゲームの特徴として、ランナーは床を掘ることが出来ることが挙げられます。床を掘ることにより敵を落としたり、それまで行けなかった場所に行くことが出来ます。
ロードランナーには、うまく敵を誘導したり、床を掘る場所や順番を考えないとクリアできないステージも出てくるなど、パズルゲームとしての側面も持っています。 時にはアクションゲームばりのテクニックを駆使し、時には頭をフル回転させることが全てのステージをクリアするための必須条件です! またロードランナーは、ユーザー自身がステージを作成できるステージエディット機能を備えた、発売時当時としては珍しい作品であることでも知られています。このエディット機能を使って世界中のロードランナーファンにより数えきれないほどのステージが作られてきており、現在でも熱狂的なファンコミュニティにより新たなステージが作られ続けているのです! |
ロードランナーの長い歴史は1982年のシアトルから始まります。
当時ワシントン大学の学生であったダグ・スミス(Douglas E. Smith)がコング(Kong)という名のゲームの試作品を作ったところ仲間内で大評判となったため、ダグは不眠不休でゲームを完成させました。完成したゲームはマイナー(Miner、炭坑作業員の意)という名前でゲームメーカーに売り込まれ、1983に米ブローダーバンド社よりロードランナー(Lode Runner、炭坑を駆け抜ける者)として発売されました。
当初はApple II向けに発売され、その後Commodore 64、Atari 8 bitなど米国の主要なゲームプラットフォームに移植されました。発売年のうちに日本にも輸入され、複数のゲームメーカーより日本のパソコン向けにも移植されています。その後ロードランナーは家庭用ゲーム機、アーケード、モバイル機器と対応するプラットフォームを増やしていきます。
ここではその歴史の一端をご紹介します。
ロードランナー
発売年1983年 |
記念すべき最初のロードランナーは、そのシンプルながら奥が深いゲーム性が評価されただけでなく、全150ステージものボリュームと当時としては珍しいステージエディット機能を備えたことも話題となりました。
チャンピオンシップロードランナー
発売年1984年 |
ロードランナーの続編として、ユーザーが作成した50の超高難易度のステージが収録されています。
米国でロードランナーが発売された1983年当時、日本では10以上の家電メーカーより様々なマイコン(=パーソナルコンピューター)が発売されていました。米国での発売と同じ年には早くもロードランナーが日本に紹介されましたが、一般的にモデルの異なるマイコン同士ではソフトウェアの互換性はなかったため、ロードランナーは複数のゲームメーカーによりそれぞれの機種向けに移植されました。
ロードランナー発売年1983年発売元:システムソフト プラットフォーム:NEC PC-6001、PC-6601、PC-8001mkII、PC-8801、PC-9801など |
ロードランナーは、最初のリリースの翌年には家庭用ゲーム機へのデビューを果たしています。
1984年にハドソンより発売されたファミリーコンピュータ版は、画面がスクロールするというゲームデザイン変更がなされているものの、愛らしいキャラクターと軽快な音楽によりロードランナーの魅力を日本のゲームユーザーに広めたという点でロードランナーの普及に多大な貢献をしています。
翌1985年にはセガのSG-1000/SC-3000向けにもロードランナーが発売されました。こちらは元祖Apple II版がベースとなっています。
ロードランナー
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発売年1984年 |
マイコンと家庭用ゲーム機でのヒットを受けて、ロードランナーはアーケードに進出します。
当時はアーケードゲームがマイコンや家庭用ゲームに移植される流れが主流となっており、マイコンゲームからアーケードに進出するケースは珍しいと言われています。
アイレムにより発売されたアーケード版ロードランナーは大ヒットとなり、その後3つの続編が発売されました。
ロードランナー発売年1984年発売元:アイレム プラットフォーム:アーケード |
アーケード版はアイレム版のほかに複数のバージョンがリリースされています。